中国と、カンボジアやラオスなどメコン川流域の5か国による外相会議が開かれ、中国の王毅外相は、鉄道などのインフラ整備を通して連携を強化していく考えを強調しました。日本やアメリカも支援を行う中、この地域での影響力をさらに強めるねらいがあるものとみられます。
会議は16日、タイ北部のチェンマイで開かれ、中国の王毅外相のほか、メコン川流域のタイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマーの5か国から外相らが出席しました。
会議では、メコン川流域での干ばつや大規模な洪水に備えて関係各国が情報の共有や技術協力を進めていくことや、大気汚染物質PM2.5による越境汚染の防止に向け対策を進めていくことなどが確認されました。
また、中国の支援で進められているメコン川流域でのプロジェクトについても議論が交わされ、会議のあと記者会見した王外相は「中国は持続可能な発展に向けたメコン川流域の能力を高めていく」と述べ、鉄道や港湾、それに送電網などのインフラ整備を通して連携を強化していく考えを強調しました。
メコン川流域の開発をめぐっては日本やアメリカもインフラ整備を中心に支援を行ってきましたが、中国も支援の強化を示すことでこの地域での影響力をさらに強めるねらいがあるものとみられます。