2025年の旧正月を前に、花農家たちは苦境に立たされています。毎年花の仕入れを行う卸業者が今年は動きを鈍らせ、多くの農家が自ら市場に出向き、家族総出で花を販売する状況となっています。
バリア・ブンタウ省で長年花の栽培を手掛けるフイン・バン・トゥンさん(65歳)は、今年特に困難な状況に直面しています。例年、彼の庭では5,000鉢以上の花が栽培され、卸業者に販売されていました。しかし、昨年の販売不振を受け、今年は生産量を半分以下に削減。それでも販売が難航しており、旧正月まで1週間を切った時点で半分以上の花が残っています。
「毎年、卸業者が11月の半ばには全て買い取ってくれましたが、今年はそれがありません」とトゥンさんは語ります。一部の長年取引していた卸業者も今年は活動を停止し、在庫を抱えるリスクを避けているとのことです。
家族で協力し直販
卸業者の動きが鈍い状況を受け、トゥンさん一家は花を3カ所で小売することを決断しました。子どもたちにも早めに帰省してもらい、販売を手伝ってもらっています。「全員で協力しないと売り切れません。子どもたちも休みを早め、家族一丸で頑張っています」と語ります。
バリア・ブンタウ省全体でも、今年は多くの農家が生産量を減らしています。花の種を提供しているソンさんも「今年の注文は例年の50%ほどです。昨年は卸業者が買い取りを減らし、多くの農家が在庫を抱えてしまった影響でしょう」と話します。
静かな市場、様子見する販売者たち
ホーチミン市内の花市場でも、例年の賑わいは見られません。出店する小売業者の数が減り、一部のエリアではまだブースが埋まっていない状況です。高価格帯や珍しい品種も少なく、控えめな雰囲気が漂っています。
一方、花農家や小売業者は、販売価格を抑える努力を続けています。肥料や農薬のコストが10〜15%上昇しているにもかかわらず、トゥンさんは外部の人手を減らし、家族総出で作業を行うことでコスト削減を図っています。
花の価格は例年と同程度で、小ぶりの鉢は50,000ドン(約300円)ほどから、大型の鉢は250,000ドン(約1,500円)程度です。大きな鉢の需要は25日以降に集中するため、販売者たちは慎重に動向を見守っています。
※引用元:Znews(2025年1月23日)
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