道路局は、台風3号が上陸する前に、関連する管理機関に対し橋の点検と評価を求めていたが、フォンチャウ橋の安全性に関する報告は受け取っていなかった。
道路局は、交通運輸省(GTVT)に紅河をまたぐフォンチャウ橋の崩落事故の状況を報告した。
同報告によれば、フォンチャウ橋は1996年3月からフート省交通運輸局(GTVT)に管理されており、フート道路管理・修繕・建設会社が常時の管理・保守を担当している。2024年から2027年までの橋の常時保守管理の請負業者も選定済み。毎年、橋と道路の保守計画が立てられ、予算が割り当てられ、発注者であるGTVTが選定した業者が保守を行う。
崩落したフォンチャウ橋の2つの橋桁は2019年に修理された。
2010年には橋の手すり、橋面、伸縮装置の修理が行われ、2013年には鉄筋コンクリート桁の交換と「ラックジョイント」型伸縮装置の交換、橋面の舗装が実施された。2018年には橋脚の防護措置が取られた。
2019年には、橋脚T6とT7(洪水で流された2つの橋脚)の損傷が確認された。具体的には、T7橋脚は川の中央に位置していたため、深い浸食が起こり、橋脚基礎下の鋼製杭が5.8mに短縮され、耐荷力が低下し、構造の安全性に影響が出た。T6橋脚も同様に浸食が確認された。
地元政府はT6とT7橋脚の浸食防止対策を実施。T7橋脚には直径1200mm、長さ16mのコンクリート杭8本を補強し、コンクリート基礎を拡張した。また、T6橋脚には鋼鉄メッシュと石材を使用して補強した。
2023年には、橋の小修理として鋼桁の塗装や伸縮装置の修理が行われた。
事故当日の9月9日午前10時2分、台風3号の影響で大雨と洪水が発生し、紅河の水位が上昇し、急流が発生したため、フォンチャウ橋のT7橋脚が崩壊し、T6とT7の2つの主桁が崩落した。
現在、フート省交通運輸局、警察、軍隊、その他の関連機関が救助活動を展開中。橋付近の交通を規制し、警告を設置している。
現時点では紅河の水位が高く、流れが急であるため、具体的な被害状況の評価はまだ行われていないが、初期情報によると、事故発生時には9台の車両(自動車とバイク)が橋を通行していた。
道路局によると、台風3号の上陸前に影響を受ける地域の橋梁の点検と評価が指示されていたが、崩落するまでに安全性に関する報告はなかった。事故発生後、道路局は直ちに現地に調査チームを派遣し、フート省交通運輸局や地元当局と協力して救助活動を行っている。