ベトナムのコーヒーチェーン市場で、「The Coffee House」の共同創業者であるグエン・ハイ・ニン氏の参画によって、「Every Half」が早期に注目を集めている。現在でも「The Coffee House」はベトナムで最も成功したコーヒーチェーンのスタートアップモデルとされている。
グエン・ハイ・ニン氏
2021年初頭に突然「The Coffee House」との別れを告げた後、ニン氏は「Every Half」を含む多くのスタートアッププロジェクトに参加している。「Every Half」は、彼と「The Coffee House」の他の共同創業者によって設立され、運営されているチェーンである。「Every Half」も「The Coffee House」と同様にチェーン形式で展開されており、登場時から「The Coffee House」の第2の成功を期待されていた。
コーヒーへのこだわり
「Every Half」は最初、コーヒー焙煎所としてスタートし、2021年から小売店舗チェーンとして成長した。現在、3年の間にホーチミン市内の中心部に8店舗を展開している。例えば、ビンアン埠頭（トゥードゥック市）、グエン・ヴァン・トゥー通り（1区）、ファム・ゴック・タック通り（3区）などに位置している。店舗数は多くなく、Every Halfの経営陣の慎重なアプローチを反映している。グエン・ハイ・ニン氏とその仲間たちが注目する2つの要素は、シンプルで広々とした店舗デザインとスペシャルティコーヒー（特別な品質のコーヒー）である。「Every Half」では、約30％のコーヒーがダラットやニントゥアンなどの国内産で、残りの70％はアフリカやアメリカから輸入されている。
Every Halfの創業者であるミン・トルク氏によれば、今後はベトナムで生産された製品が40〜50％を占めるようにし、質の高いベトナムコーヒー製品を世界市場に輸出することを目指している。
競争力と将来の展望
Every Halfは他のコーヒーチェーンと異なり、素材の原産地にこだわり、農家と協力して気候変動に強いコーヒー品種（スターマヤ、マルセレーサ、セントロアメリカーノH1など）をディエンビエン省で栽培。プレイクやダクラクでのリベリカ種も栽培している。また、このチェーンは最近、Openspace VenturesとDSG Consumer Partnersによる投資を受けたことを発表した。取引額は関係者間の合意により非公開とされている。これにより、多くの投資家が「Every Half」が「The Coffee House」と同じ道を辿りつつあると考えている。具体的には、しっかりとしたコンセプトをもとに迅速に拡大し、投資を受けて一気に事業を広げる戦略である。最終的には、事業の一部または全体を大企業に売却する可能性がある。
競争が激しい中で、Every Halfの戦略は他とは一線を画す。例えば、新しいホテルチェーン「M Village」の展開も進めており、ホーチミン市、ハノイ、ダナンに34の拠点を持つ。一部のEvery Halfの店舗はM Villageの敷地内に設置されており、このチェーンの存在が店舗拡大の新たなチャンスを生む。