ベトナム水産物輸出加工業協会（VASEP）の報告によれば、7月15日時点で、ベトナムのEU市場向けエビ輸出額は2億4,100万米ドルに達し、前年同期比で14%増加した。ベトナムのエビ輸出は、4月から二桁成長を記録し、5月と6月も安定した成長を維持している。エビの輸出は、依然として世界的な紛争や経済・政治の変動、消費者の節約志向、そして物価の上昇による影響を受けている。
EU市場では、ドイツ、オランダ、ベルギーが最大の輸入市場であり、特にオランダとベルギーへの輸出は、それぞれ19%と21%の二桁成長を記録した。ドイツへの輸出も9%増加している。
EU市場では、ベトナム産エビは、より安価でASC（養殖認証）基準を満たし、輸送コストの低いエクアドル産エビと激しく競争している。エクアドルは依然としてEUへの最大のエビ供給国である。
EU市場では、養殖エビには安全基準を満たすこと、養殖・加工における排出削減策、詳細なトレーサビリティ、動物福祉が求められている。EU経済の安定、消費者物価の安定、インフレの低下により、7月から年末にかけてエビの輸入需要は引き続き増加すると予測される。伝統的なベトナム産エビ製品は他国の競争圧力に直面しているものの、付加価値製品は在庫の減少に伴い、より良い成長が期待されている。
2024年の第1・第2四半期におけるEU向けエビ輸出構成では、ホワイトレッグシュリンプが全体の80.5%を占め、ブラックタイガーシュリンプが12.4%、その他のエビが残りを占めている。この市場向けに輸出されたホワイトレッグシュリンプとブラックタイガーシュリンプのグループでは、HSコード16に分類される加工済みブラックタイガーシュリンプが減少した一方、他のホワイトレッグシュリンプとブラックタイガーシュリンプ製品は成長を遂げた。
EU向けの主要なエビ輸出業者には、ミンフー・ハウザン、ニャチャンシーフード・F17、そしてトン・トゥアンが含まれている。2024年第2四半期におけるEU向けホワイトレッグシュリンプの平均輸出価格は、1kgあたり7.2～7.4米ドルの範囲で変動し、ブラックタイガーシュリンプの価格は1kgあたり8.6～10.3米ドルの範囲で変動した。