出版業界は2024年、電子書籍やオーディオブックを中心に大きな成長を遂げました。経済的貢献を果たしつつ、産業全体のデジタル変革も進展。創造産業の一角としての役割がますます重要視されています。
電子出版が牽引する成長
2024年、出版業界はデジタル化の進展によって新たな飛躍を遂げました。1月16日に行われた「出版業界2024年総括会議」で発表されたデータによると、電子出版物のタイトル数は4,050点に達し、前年同期比で120.7%増加しました。また、オーディオブックの視聴回数は前年比200%増となり、売上規模は102億円に達しました。
デジタル化の成功について、中央宣伝部副部長のファン・スアン・トゥイ氏は、「デジタル化の取り組みが着実に進み、出版業界全体の意識と考え方にポジティブな変化をもたらしました」と語りました。
出版業界の現状と課題
情報通信省の出版、印刷、発行局によると、現在、全国で57の出版社が稼働中です。2024年には、印刷出版物のタイトル数が41,000点に達しましたが、前年比で2.97%減少。一方で電子出版物は大幅に増加し、全出版物の8.9%を占めるようになりました。
さらに、出版業界全体の年間売上は9兆9,160億ドン(約5,000億円相当)となり、国内総生産(GDP)への貢献額は約2兆9,059億ドン(約1,460億円)でした。これは出版が単なる文化的活動を超え、経済的にも重要な役割を果たしていることを示しています。
持続可能な発展を目指して
今後の戦略について、情報通信省副大臣のファン・タム氏は「創造性とデジタル技術の融合が課題解決と成長の鍵となる」と述べ、テクノロジーの革新と市場ニーズへの適応が必要であると指摘しました。
さらに、文化スポーツ観光省のチン・ティ・トゥイ副大臣は、「新しい出版物を若い世代に届けることで、文化産業全体の発展に寄与しています。2030年までの文化産業発展戦略が今後の成長を支える基盤となるでしょう」と期待を寄せました。
地域との連携と中小企業の支援
出版業界の発展には、地方知識センターの設立や中小企業への支援が重要とされています。出版協会会長のファム・ミン・トゥアン氏は「高品質な出版プロジェクトへの資金援助や流通インフラの改善が、業界全体の成長を加速させる」と強調しました。
※引用元:Znews(2025年1月16日)
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