【ハノイ】ベトナムの大手テック企業FPTは、日本市場における事業拡大の一環として、来年初めに人工知能(AI)ビジネスおよびソリューションサービスの提供を開始するため、2億ドルの投資を行うことを発表した。日本経済新聞の報道によれば、FPTはこの投資を通じて、日本企業のデジタルトランスフォーメーションを支援するクラウドサービスを展開する予定である。
FPTソフトウェアのCEO兼社長であるファム・ミン・トゥアン氏は、東京でのインタビューで「我々は人的リソースの提供にとどまらず、最先端のAIソリューションを日本市場向けに構築するため、GPU(グラフィックス処理ユニット)コンピューティングインフラも提供します。AIは我々の成長エンジンの一つです」と述べた。
同ニュースによれば、FPTは今年4月、アメリカの半導体メーカーNvidiaと包括的な戦略的パートナーシップを締結し、ベトナムにAI工場を建設するとともに、グローバル規模での協力を進めることに合意したという。日本での新サービス開始は、両社間のパートナーシップに沿った動きである。
トゥアン氏はさらに、「我々は来年1月か2月にはサービスを開始する予定です。そのため、Nvidiaからハードウェアを購入し、今年12月までにデータセンターを稼働させる必要があります」と述べた。同氏はまた、FPTの持株会社であるFPT社の執行副社長も務めている。
AIサービスの主要ターゲットは、極東地域の金融機関のデジタルトランスフォーメーションである。「彼らは多くのデータを保有しており、そのデータをどうやって収益化し、新たな価値を創出するかが重要です。AIや大規模言語モデル、視覚モデルといった最新技術が顧客の夢の実現をサポートしますが、それには多くのコンピューティングパワーが必要です」とトゥアン氏は説明した。
FPTは、ベトナムのAI工場に投資された金額に相当する約2億ドルを「最初のコミットメント」として、年内に投資すると付け加えた。
また、同氏は、日本市場での従業員数を来年までに3,500人から5,000人に増やす計画であり、この大規模な投資と完全に一致する動きであると述べた。